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府立中之島図書館前に寄贈された歌碑の作者・川田順は、明治のバカップルですから!
川田順 歌碑

川田順 歌碑

明治を代表する歌人に、川田順(kawada jun)という人がいます。

東京浅草生まれなんだけれども、浅草の三味線堀ってところの生まれで、生まれの地名が気に入って、どういう歌人なのか掘り下げてみたことが、ありました。
や、生まれた地名とその後のその人の人生がリンクするってわけじゃないけれども、三味線堀って地名と歌人って、できすぎじゃないですか。

東京帝大文科で、小泉八雲に師事してます。
ちなみに、名前からは判然としないけれども、男ですから。

その後、住友に入社して実業界でバリバリやるんですが、傍ら、歌詠みをたしなんではりました。
西武の堤清二 / 辻井喬みたいなもんですね。まあ、名前を使い分けていたわけではないけれども。

もっとも、たしなんでいた、というレベルではなくて、皇太子さんに歌を教えていたというんで、これはもう、実業界、歌界の両方で、相当な地位に登りつめていたということになりますな。

住友の経営陣だったんで大阪のイメージがあるんだけれども、歌人としての彼は京都を舞台にした歌をたくさん詠んでいて、むしろ、京都人のイメージのほうが強い。事実、住んでいたのも、京都です。

晩年、70歳手前で、家出した挙げ句に、京都・真如堂にて自殺未遂を起こします。
これはですな、弟子であり京大教授夫人もあった鈴鹿俊子との不倫関係を清算するために選んだ手段で、老いらくの恋ですな。
こんときに、住友総本社筆頭理事の地位も捨ててます。

んで、歌人なんで、そういう事態になりながらも、やっぱ、そのことを歌に詠むわけです。

死なむと念ひ生きむと願ふ苦しみの百日つづきて夏去りにけり

とか、

墓場に近き老いらくの恋は怖るる何もなし

とか。
老いらくの恋は怖れるものなにもない!って、ずいぶんとイケイケの歌だけれども、自殺未遂したくせに(笑)

ちなみに、自殺未遂にいたるまでに詠まれた恋歌は、こんなの。

いつよりか君に心を寄せけむとさかのぼり思ふ三年(とせ)四年(とせ)を

歌の世界というのは、やっぱ、常人には伺いしれんです。
なーんで、こんな、公開ラブレターみたいなもんを提出できるのか。。。この世界は、ナルシストが多すぎますわ。


んで、一方で、鈴鹿俊子は、こんな歌を詠んでます。

はしたなき世の人言をくやしともかなしとも思へしかも悔なき

ふたりのあいだのことなのだから世間はとやかく言うな、ってことでしょうか。わからんでもないけれども、鈴鹿俊子はこのとき、40歳。じゅーぶんに分別もある年齢です。

これって、今でいうところの、バカップルではないか?



さて、なんだってこんな話を書いているのかというと、中之島の府立図書館前に、川田順の歌碑があるのですね。
図書館開館50周年のときに、記念として献呈された賀歌です。

難波津(naniwazu)の
まなかに植えし
智慧の木は
五十年(isotose)を経て
大樹となりぬ

個人的には、イメージの広がっていかない、なんてことはない歌だなあ、と。悪いが、凡作としか言いようがない(笑)
まあ、でも、昭和42年に、住友系18社で歌碑が建てられ、府立図書館に寄贈されたのだそうです。

歌碑のデザインは奮ってますね。
流れる水の真ん中に植えた智慧の木が、ときを経て大樹になる、そのイメージが具現化されている、いい意匠です。





川田順 歌碑
大阪市北区中之島1-2-10 府立中之島図書館前
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この記事のコメント
変わった歌碑だなあ。と思って見てましたが、このような歴史があったとは存じませんでした。勉強になりました。ありがとうございます。

| ファジー | 2010/10/22 9:10 AM |
この記事のコメント
> ファジーさん

阿房列車、拝見しております〜。
この歌碑、おっしゃるように変わってますね。でも、この意匠は好きです〜。

| ルイス | 2010/10/23 9:23 PM |
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