大阪市の北区をグルグル巡るブログ | 大阪市の北区メインでいろいろ仕事をしてます。仕事場も住んでるところも大阪市北区なので、北区をグルグル巡って、目にしたもん耳にしたもん感じたもんを、つらつらと書いています。

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久しぶりのサイエンスカフェは「女と男」。自我は胎児のうちから芽生えて決定しているという驚きの事実!
北天満サイエンスカフェ

北天満サイエンスカフェ 

久方ぶりの北天満サイエンスカフェです。
先週の土曜、9月25日に開催されたのでした。
最近は、話が専門的すぎてブログでフォローできないこともあったりするんだけれども、今回は大丈夫☆
おまけに気候もよろしく、非常にいいコンディション。

お題は、「女と男、それを決めるのはなにか - 発生学・心理学・進化学・歴史学の視点から」です。
話してくれるのは、ルイ・パストゥール医学研究センター宇野賀津子さん。

こんな方です。

北天満サイエンスカフェ


免疫学がご専門なのだけれども、同時に性科学を研究されていて、でも、この学問は、さまざまな専門と横断的にかかわって幅広い視点からとらえていかなければならず、今回のお話も、そのまんな、さまざまな視点で「男と女」を見ることとなりました。

3万5千年前に、今の人類の原型となる原人類は誕生したとのことだけれども、それから長い年月、全体の個体数、つまり人口は、ほぼ横ばいでした。それが激増するのは、数百年前に起こった産業革命を機に、です。人類誕生からのタイムスパンでとらえると、ついさっきのこと、ということになりますな。
ちなみに、日本で人口増のきっかけとなったのは明治以降のことで、これはつまり、近代文明が流入してきたことが大きい。産業革命の波が、鎖国から開国によって、まとめてドカンと入ってきたときを境に、人口が激増していきます。

そういうグラフを眺めていると、
「多産多死」→「多産少死」→「少産少死」という流れを辿っていくことがわかります。

人口が激増する以前、出産が少なかったわけではなく、乳幼児の段階で死ぬということが多かった、ということです。平均で5人生んで2人くらいが成人した。3人は、成人せずに亡くなったので、生んでいるけれども全体の人口は増えない、ということです。

それが産業革命を境に、乳幼児の生存率が高まっていくので、そのぶん、人口増加に繋がっていく。

その先にあるのが、現代です。
乳幼児が亡くなる率は激減したけれども、さまざまな社会的な要因があって、出産の回数そのものが激減している、という状態です。

このあたりの流れを、女性のライフスタイルで見てみると、
多産多死の時代、平均で15歳で初潮を迎え、結婚し、そこから4年以内に最初の出産をし、以降、4年毎に出産、平均で5人のお子を生みます。
縄文の時代から鎌倉時代までは、だいたい、そんなかんじ。
このことから、女性の一生は、出産と育児が大部分を占めている、ということが導き出されます。そういうライフスタイル。

現代になると、13歳で初潮を迎え、20〜30歳で結婚、出産し、人生で2人生むか生まないか、といったところです。こうなると、女性の一生のメインの仕事は、出産や育児ではなく、べつのところにある、ということになります。これが、少産少死のモデルケース

あくまで平均的なモデルケースだし、これにあてはまる必要もないですが、歴史学的に見て、多産多死から少産少死まで、女性の一生における性の役割が変わってきているのが、見てとれます。歴史学的な観点から見ると、そういうことがわかってくる。

次に、視点を進化学に移してみます。
生命の発展というのは、水中から陸上へと推移していったわけですが、生物が陸上にあがったことにより、さまざまな変化がありました。
乾燥への対応や肺呼吸などに加えて、生殖のスタイルも変化した、と。
水中時代は、卵子に精子をブワーッと振りかけるのが主な生殖法だったのが、陸上での生活に合わせて変化するようになり、哺乳類の登場によって、母体のなかで一定期間、子を育てるスタイルが確立しました。
これが1億2500万年くらいまえの話。

さらに生物学的な見地でモノを見ると…、
顕微鏡が発明された17世紀、研究者はさまざまなものを顕微鏡で見て興奮したわけですが、精子を顕微鏡で見てみたところ、精子のなかに赤ん坊のミニチュアが見つかった!という発見が世を席巻したそうです。
そのように見えないこともないのだろうけれども、男がメインの時代らしい逸話ですね。
これが20世紀に入って、受精のメカニズムが徐々に解明されてきます。1990年代のこと。ビックリするくらいに最近ですな。

卵子の遺伝子は、22+Xです。
精子の遺伝子は2種類あって、22+Yもしくは22+X。
んで、両者が合体、つまり受精したとき、44+XYとなれば男が、44+YYとなれば女が生まれます。
ということは…、かつて男児を生めぬ嫁さんは女腹と罵られたことが、じつはまったくの言いがかりであったことがわかります。遺伝子的には、お子の性別を決定するのは、精子が握っているのだから。

さて、少し話をまとめてみると、
ヒトの性分化にはさまざまな見地から見ることができ、
遺伝子の性は、染色体による違いで分化することができます。
性腺の性は、清掃や卵巣ができ、ホルモン分泌があり、ということで分化することができます。
身体的な性は、内性器、外性器などで分化することができます。ちなみに、一般的には、外性器の違いにより、男女の別は戸籍上の性別欄に登録されます。

次に、心の性があります。
僕は、ヒトは生物学的な性+生まれた直後から社会に強要される「男らしく」「女らしく」といった社会的な性が補強されて、ヒトは男性になったり女性になったりするのだ、と思ってきました。生物学的な性に加えて、社会的な男性性や女性性が加わって性別はできあがっていく、と。

でも、どーやら違うみたいですね。

心の性は、胎児のうちにメインの部分が決まる、と、現状では考えられているようです。
どういう実験や論証があるのかわかんないけど、この説は、今回のカフェでもっとも衝撃的でしたな。
自我というものは、外的な要因があって、そのカウンターのなかで形成されていくものなのではないか?そうではなくて、最初っから、生まれる以前から内在しているものなのだとしたら、コペルニクス的な転換を強いられるのかもしれません。これはマジでちょっとビビった。

このあと、話は性同一性障害へと流れていきます。

要するに、身体的な性と心の性が一致しないということ。
かつては、カウンセリングによって、身体の性に心を合わせるようにしてきたのだけれども、時代は変わってきています。
今はむしろ、心の性に身体を合わせるほうがハッピーなんじゃないか、というコンセンサスができつつあり、その方向でカウンセリングを行ったり治療したりするケースが増えてきているみたいですね。もっとも、いきなり性転換手術をするというような乱暴なものではないけれども。

僕はもともとが絶対的なものなど滅多にあるものではないと思っているし、ゲイやオカマちゃんやドラァグクィーンたちのように性を軽々と越境しているような人たちと日常的に接しているので、男性性、女性性にはさまざまなバリエーションや、彼我のあいだには無数のグラデーションがあるのだということを実感してます。

というわけで、今回のサイエンスカフェは、食いつきやすい話題でもあったので、なかなかおもしろい時間でした☆


次回のサイエンスカフェは盛りだくさんで、
10月23日(土)13:00-17:00
13:00〜 ジャズ演奏(大阪大学軽音楽部)
14:00〜 キッズソーラン(愛の恵み幼稚園)
15:00〜 第20回北天満サイエンスカフェ 「演劇の人間模様を科学する(仮)」(大阪大学のジェリー・ヨコタさん)




北天満サイエンスカフェ
天五中崎通り商店街
大阪市北 区黒崎町
HP http://kitatenma-cafe.com
mapを見る




【過去の北天満サイエンスカフェ】
■「天五中崎通り商店街で北天満サイエンスカフェ開催☆ 路上の紙芝居風講義がおもろすぎます!」

■「寺子屋風にサイエンスを学ぶ 『北天満サイエンスカフェ』。天五中崎通り商店街で新型インフルエンザについて学んだのでした。」

■「第4回北天満サイエンスカフェは、『遺伝子組み換え作物は安全か?』で、またまた生活に密着したサイエンスでした。」

■「第5回北天満サイエンスカフェは、子供向けだけど子供騙しじゃなかった『こども面白サイエンスカフェ』☆」

■「今年一発目の北天満サイエンス カフェは『地球の未来を考えよう! 〜気候変動と私たちのくらし〜』です☆」

■「第7回北天満サイエンスカフェは 『まちづくり』について語り合ったのでした」

■「第8回北天満サイエンスカフェは、初の遠征!適塾を見学してきました☆」

■「今回の北天満サイエンスカフェは、食の大切さについて。不健康生活を肯定するルイスがグチりまくるブログの巻(笑)」

■「サルは自己犠牲を伴う行動をとる! 第10回北天満サイエンスカフェは、ヒトの仲間であるサルの生態を見る☆」

■「今回のサイエンスカフェは『睡眠 について考える』。考えても、生活習慣を変えんかぎりはどうにもならんけど…(笑)」

■「今回もやっぱり大人が夢中になっ た、こども面白サイエンスカフェ☆」

■第13回サイエンスカフェは、錬金術☆

■第14回サイエンスカフェは「家族と住まい」&オープニングイベント! ライフスタイルと家について語り合ったのでした

■久しぶりのサイエンスカフェは、今回もやっぱり夢中になってしまった「子ども面白サイエンスカフェ」

■お盆のまっただ中に、星と宇宙について語るサイエンスカフェ☆




■この町内の最近のエントリー■
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この記事のコメント
あ〜このテーマ好きだな、興味あったな
教えて欲しかったな〜

男と女の違いとか営み、けっこう遺伝子レベルの違いの
影響あるんですよね。

なんたって生物は女(メス)が基本ですから
不安定な性(オス)が生まれてしまうのもまたサガです。

| saito | 2010/09/28 10:15 PM |
この記事のコメント
さてさて、
性同一障害は人間だけが起こりうる障害なのでしょうか?
知り合いの家に飼われている雌犬は良家の血統で、
何度もお見合いをし、いざ!合体となると、逃げ出したり
噛み付いたりで、普段では想像出来ないくらいの一面を
出し抵抗し、一生、男を受け入れなかったらしいけど
人間以外にも性同一障害があったりして・・・

心の性が胎児の時に根幹が決まってしまうなんて本当?
それなら性別を早めに検査してもらい、解ったら・・・
男の子なら、スッポンポンで朝日に向かって大笑い
女の子なら、月夜の夜に海水浴をしましょう。って
どうしたら良いんだろう?しかし心の性ってなんだ?
雄か雌かの心より、もっと大切な事を決められると良いのだが。
5年後には、こうゆう学説はひっくり返っている様な気がしますね。
人間も魚類の一部の種類みたいに、一定の規則で雄から雌に
変化出来る能力があれば、もっとスゴい文化が築けたのに
どうでしょう?とまあ、ルイスさんに疑問をぶつけてもいけない
のでまた、参加しなくてはいけませんね。


| Quiyox | 2010/10/04 2:03 AM |
この記事のコメント
> saitoさん

お好きでしたか〜。
一応ね、サイトを見れば予定がわかりますんで、チェックしてくださいませ〜。
ちなみに10月は、演劇がテーマ。

| ルイス | 2010/10/11 1:56 AM |
この記事のコメント
> Quiyoxさん

性同一性障害ってのは、犬には発見されていないそうです。その話、誰かが質問してはりましたわ。

ほいで、私に科学分野の疑問をぶつけられても、もちろん答える術もなく(笑)また機会がありましたら、ぜひ〜。

| ルイス | 2010/10/11 1:59 AM |
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