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職人展最後のイベントは、宮地箪笥店さんによる桐箪笥の洗いの実演でした☆
職人展のエントリーも、いよいよこれにて最後。
3月4日(木)最後のイベントが開催されたのでした。

過去の関連エントリーは、こちら。

「北区にはこんなにも素敵な手仕事があった!第2回 北区の伝統文化と職人さん展『ものづくりと手仕事を中心とした展示会』」

「北区自慢の箏の糸締め名人の仕事を見てきました☆」

「職人さん体験教室『天満の老舗味噌やさんの味噌を使ったお手軽料理をフレンチシェフに学ぼう』を見学してきました(体験参加できず試食もできず…涙)」

「第3回北区の職人展がはじまってます。今回は、若手と伝統のコラボがメイン」


「提灯はこうしてつくられる!」

「職人展のイベント、『春のお茶会に使う和菓子をつくろう』に行ってきました。」





最後のイベントは、宮地箪笥店さんによる、箪笥の製作・修理の実演です。

宮地箪笥店の宮地稔さんは、1938年(昭和13年)、天満生まれの天満育ち。6人姉妹のなかで、唯一の男児だったそうです。
戦後、疎開先から帰阪し、中学入学と同時に家業の箪笥製作を手伝うようになりました。
1967年(昭和42年)、先代がお亡くなりになられたあと、29歳で家業を継ぐこととなり、以後、緻密で正確な手仕事への情熱を傾けておられる職人さんです。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店


今回の実演では、桐箪笥の洗いや修理についての実際の作業を、見せていただきました。

桐箪笥といえば、火や湿気に強いという特徴が真っ先に挙げられますが、宮地さんが経験された実例として、箪笥を納めた先で火事があって、2階は焼け崩れ、1階も屋根が落ち、ほぼ全焼し、納めた桐箪笥も黒焦げになったけれども、焼けたのは箪笥の表面だけで、なかの衣類はまったく無傷だった、ということがあったそうです。

それ以外にも、水害で天井まで水に浸かったようなケースで、水が引いた後に桐箪笥を見てみると、水を含んでしまっているので引き出しが開かず、仕方なしに天板をめくって中のものを取り出そうとしたところ、中の衣類は水浸しどころか湿気すら帯びておらず、改めて桐という材質のすごさを実感したのだそうです。
もっとも、材質もさることながら、丁寧な仕事がなされてないと、こうはいかないそうです。


さて、桐箪笥の洗いです。
洗いとは、要するに、長い年月のあいだに手あかや汚れで黒ずんでしまった桐箪笥をキレイに再生すること。そうやって、蘇らせることによって、何十年も使えるようにする、エコにも適った仕事ですね。

今回は、約70年前の桐箪笥を洗いにかけて、再生させます。
宮地さんのようなベテランの職人さんになると、洗いにかける箪笥を見ただけで、いつごろ製作されたものなのか、どの地方で製造されたものなのか、場合によってはどの職人が製造したものなのかが、ひと目でわかるそうです。

また、箪笥の引き出しにはレッテルが貼られている場合が多く、これは70年前につくられた箪笥なので、文字が、右から左に書かれていました。年代を感じさせますね。

まず最初は、桐専用の漂白剤のようなものを塗り、熱湯をかけ、タワシで汚れを落としていきます。
その後、数日かけて乾燥させ、カンナ掛けをします。薄皮を一枚剥いで、キレイな面を出すわけです。

桐箪笥のほとんどは引き出しの前面に前板を貼り、柾目を出しています。この前板の厚さが約3mmで、そこを削るわけですから、本当に、薄皮1枚、約1mm程度が削ることのできる限界です。
削り、引き出しを納めてみて、面(ツラ)があっているかどうかを確認し、また削って、また確認。その間、カンナの歯を調整し、と、削るときこそ大胆に一気にカンナを引きますが、作業の全体は、慎重に慎重に、といったトーンで貫かれています。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店



この後、欠けてしまっている箇所や割れてしまっている箇所の修理をし、最終仕上げに入ります。
引き出しの前板のキレイな柾目を出し、全体の無垢の部分もキレイに削ったら、最後は塗装です。漆塗りや焼き桐などさまざまな仕上げがありますが、代表的なのは、柾目を際立たせ、杢(もく)の美しさを表現する、うずくり仕上げですかね。

うずくり仕上げというのは…、木の根っこを束ねたうずくり、まあ、タワシのようなブラシのようなものですが、それで前板の表面を何度もなぞることで、柾目に凹凸をつけていく作業だといえばいいですかね。木の年輪は目が詰まっているところとそうでないところがあって、目が詰まっているところは固いので、うずくりでなぞってもなんの変化も起きないけれども、目が詰まっていないところは柔らかいので、うずくりでなぞると、ほんの少し、沈みます。そうすることで凹凸ができ、年輪に沿った模様がキレイに浮かび上がる、というかたちです。

うずくりが終わったあと、とのこを塗って完成。

今回の実演では、カンナ掛けのところを見せていただきました。

次に、欠けてしまった箇所や割れてしまった箇所の修理の実演です。

欠けてしまったところにおなじ材質の木を接いでなじませるわけですが、欠けかたは千差万別。なので、木を接ぎやすいように、欠けてしまったところを中心にして、その周辺を削除することで、欠損部分をある程度キレイなかたちに成形します。

これは、引き出しの下辺の一部が欠けてしまっているので、その周辺を削除して、欠損部分の成形を行なっているところ。特殊な器具を使ってはります。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店

次に、成形した欠損部分に、ぴったりと収まるように木を接ぎ木しています。接ぎ木の材料は、古い桐箪笥をばらしたときなどに出る木片を集めておいて、そのなかから、おなじような性質の木材、おなじような箇所の木材、おなじような年代に使用された木材を選んで、接ぎ木の材料とすることで、継いだところがわからないくらいに馴染ませることができます。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店


はめてみて、接ぎ木を削って成形して、またはめてみて、成形の微調整をして…と、微妙で細やかな作業が繰り返されます。

成形が完成したら、木工ボンドで接着します。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店


余分な出っ張りを切り落とします。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店


接着剤が乾くまで、固定します。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店


これはべつの修理箇所ですが、接ぎ木をしたつなぎ目が、ほとんどわかりません!
このあとに、また、仕上げがありますから!

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店



と、こんなかんじです。いやいや、カンナ掛けは大胆、しかし、刃を入れるときや微調整は慎重かつ緻密。まさに職人技です☆

道具も見せていただきました。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店



そして今回の展示では、宮地箪笥店さんが、ジュエリーや小物を入れるための小箪笥を出品されました。昨今の住宅事情を考慮したものですね。これは白木の状態で展示されていて、お客さんが買い上げるときに、仕上げの塗りや金具を決めて、最後の作業をするんだそうです。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店


こちらは、移動式の床の間。床の間を設けている家も昨今の住宅事情では珍しくなってきたので、移動式というか、出したりしまったりできる床の間、置床です。

職人展 / 箪笥の製作・修理の実演 / 宮地箪笥店



ふう〜。これで今回の職人展は、全プログラム終了。長いあいだお付き合いください、ありがとうございました☆







第3回北区の伝統文化と職人さん展 提灯の製作実演

大阪市北区役所 区民交流プラザ
大阪市北区扇町2-1-27
HP http://www.city.osaka.lg.jp/kita/page/0000058674.html

会期:2/23(火)〜3/5(金)※2/27(土)は休み
開場:9:00〜17:30
入場無料

宮地箪笥店
大阪市北区紅梅町6-15
tel. 06-6351-5852

詳細は、北区役所企画調整担当まで(tel. 06-6315-9560)


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