先週より予告していたとおり、10月18日月曜の朝、ABCの
「おはよう朝日です」のなかのコーナー、
「けさのクローズアップ」で、
北区の駐輪場mapサイト「YesPa!(イェスパ!)」が紹介されたのでした。
ここんとこ、自転車ばっかりですんません。。。
「おはよう朝日です」のHPは、こちら。まあ、放送されたことが載っているわけではないけれども。
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http://asahi.co.jp/ohaasa/取材風景のエントリーはこちら。
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「北区の駐輪場map携帯サイト「YesPa!(イェスパ!)」が「おはよう朝日です」で紹介されます☆」「YesPa!(イェスパ!)」の誕生秘話は、こちらです。
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「北区の駐輪場map携帯サイト、オープンです☆ オープンにあたって、きわめて個人的だけれども、思うことなどを。」さて、番組では駐輪問題だけでなく、都市部の自転車問題全般を取り上げていて、なかなか興味深かったので、全編、ここで再録します。流行りのテキスト書き起こしじゃなくて、まとめだけどね。
まず、身近で便利な乗りものであるはずの自転車なのに、今、事故が多発しています。
大阪府で起こる交通事故全体の約3割が、自転車が関係する事故なのだそうです。
これはもう、ひとえに、自転車の数が莫大に増えたことが原因ですわ。
この10年間で、自転車の総数は、全国で6%増、大阪だけを見ると
17%増ですから、インフラが全然追いつかないような増えかたなのですね。
さらに、この10年間に日本中で増えた自転車のうち、大阪府で増えたぶんが全体の25%を占めているという凄まじさで。。
そういうことなので、事故が多発するのはあたりまえで、
大阪府下で引き起こされる事故のうちの
32.6%が自転車が関係する事故で、この10年間で5.4%の伸び率なんだそうです。
事故の事例として多いのは、自転車同士、もしくは歩行者と自転車の事故。
自転車同士の事故は、携帯の操作をしながら等の「ながら運転」による前方安全不確認によって引き起こされる事故が
約49%でダントツ。
ちなみに、自転車同士の事故は、この
10年間で約5倍に増えてるんだそうです。
自転車と歩行者の接触による事故も、この10年間で約5倍に。
2000年に48件だったのが、2009年には244件に増えてます。
歩行者の背面に突っ込む事故は想像できるんだけれども、意外に多いのが、正面からの接触事故。すれ違おうとして、服やカバンに引っかかって事故になるケースが多いみたいです。この手の事故が約38%。
大阪市立大学大学院 工学研究科の日野泰雄教授のお話によると、
自転車はいつでも自由に使えて、しかもタダ(ガソリン等の燃料コストが不要)。
ただし、車両の一種なので、本来的には交通規則を守らなければならない。
でも、
きちんと交通規則を学習する機会を与えられていないのが問題、だと。
身勝手な便利さだけを追求すると事故になるのはあたりまえだけれども、交通ルール遵守の観念が希薄だってことですね。
大阪府警では「自転車安全指導カード」なるものを配布していて、自転車の交通違反に対し、指導・警告を、このカードを配布することによって行なっています。
見たことある人は少ないだろうけれども、今年の9月末までで、大阪府下で実際に11万5,888枚も配られたんだそうです。
自転車の交通違反のワースト3は、
3位)携帯を操作しながらの「ながら運転」が9%。5万円以下の罰金です。2位)信号無視が10%。5万円以下の罰金又は3月以下の懲役です。1位)2人乗りが30%。2万円以下の罰金又は科料。1位)同率で、夜間の無灯火が30%。5万円以下の罰金です。ニュースでも話題になったけれども、今秋は、実際に検挙されてます。
今は歩行者に対して加害者になる事例が多く、そうなると、相手を死亡させたり重傷を負わせたりすると、人生、狂います。賠償金を5,000万円、6,000万円と請求されるケースも出てきているし、こんな悲劇はなくさないとダメに決まってる。
さて、自転車が爆発的に増加して引き起こされた問題として、ひとつには事故多発があり、もうひとつは駐輪問題です。
1日当たりの放置自転車台数の都市別ランキングを見てみると(平成21年調べ)、
1位)大阪市 41,987台2位)横浜市 18,327台
3位)名古屋市 15,666台
4位)札幌市 14,766台
5位)川崎市 13,385台
となっていて、大阪市がダントツ。ダブルスコア以上じゃないですか(笑)
そうした数字を受けて、大阪市では放置自転車問題の取り組みが平松市長の掲げる重点政策のひとつもでもあるんで、北区では、急ピッチで駐輪場の整備が進められています。
大阪駅前ビル周辺では、今年の5月に1,000台分がオープンしたしね。
そんときのエントリーは、こちら。
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「梅田で30ヶ所、合計1,000台分の駐輪場がオープン!地元のオジィやオバァたちの活動が陽の目を見て本当によかったと思う件」ただ、それでも少ない。
駐輪場はすぐに満車になって、空きを見つけるのが大変。
駐輪場もあるところにはあるけれども、ないところにはまったくない。
せめて、少し待ったら駐輪できるくらいのものになってくれないと、使えない。
そういう事態を受けて、北区ではおそらく全国でも初の試みであるユニークなサービスとして、北区の駐輪場mapサイト「YesPa!(イェスパ!)」が7月から開始している、というふうに紹介していただきました。
全国的に例がないのかどうかは知らないんですが、少なくとも、大阪市の他の区ではないですね。中央区は昨年に実験的に運営したけれども、実験期間の終了と同時に閉鎖したし。
携帯サイトからは、駐輪場の位置が地図でわかり、収容台数がわかり、利用金額がわかり、細かな情報をインデックスをつくって掲載しています。
説明してくれてはる上の写真の人は、「YesPa!(イェスパ!)」を運営している
大阪市北区商店会総連合会(北区商連)の三島副会長さんです。
区内
89ヶ所の駐輪場、合計収容台数
7,077台分が、ここには掲載されています。
さらに、放置自転車に撤去の警告をするタグを行政が自転車につけるのだけれども、そのタグに、「YesPa!(イェスパ!)」にアクセスするQRコードをつけてもらっています。
このあたりが、民間と行政の連携ですな。
1日のアクセス数が概算で700〜1,000アクセスなんですが、サイトに盛り込む内容をもっと充実させて、アクセス数ももっと増やしていきたいと考えています。
放置自転車に警告タグをくくりつけて、「あきまへん!」とやるのもいいけれども、駐輪場への誘導を行なう「こうしましょう!」のほうが建設的、と、番組では言っていただきました。
最後に、再び、日野教授が登場して、
駅前にすべての自転車を収容できるだけの駐輪場をつくることなど不可能なのだから、用途にあわせて移動手段を使い分けることが肝要、
さらに、自転車保険の義務化を提案。保険をかけることで自転車に付加価値がつくし、そうなると、大切に慎重に乗る人も増えるのでは、
と、言ってはりました。
そうそう、今、北区役所では放置自転車問題についての取り組みを紹介しているのですが、そちらにも「YesPa!(イェスパ!)」のQRコードをプリントしたフリップを置いていただいてます。
下のボードは、区内の小学校で自転車をテーマに描いてもらった絵。これを縮小してポケットティッシュにしたものが、北区民カーニバルで配られていて、これがなかなか素敵なグッズなのでした。僕もいくつかもらったし、たくさんの人がこぞってもらってましたわ。
最後に、いつまでもひつこく宣伝しておきますが、「YesPa!(イェスパ!)」は、下のQRコードから読み込んでくださいね。
URLを直接入力される方は、
http://kitakushoren.com/bicycle/
PCやスマートフォンでご覧になる方は、google mapを。
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大阪市北区駐輪場map