大阪市の北区をグルグル巡るブログ | 大阪市の北区メインでいろいろ仕事をしてます。仕事場も住んでるところも大阪市北区なので、北区をグルグル巡って、目にしたもん耳にしたもん感じたもんを、つらつらと書いています。

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豊崎宮の夏祭りから済美カーニバルへ。キタは夏祭りの季節です。そしてTJWKも☆
天神祭は7/24、25だけれども、そのときまでは、キタのあちこちで夏祭りが行われております。

梅田、中津、豊崎など、キタのあちらこちらで夏祭りが行われています。
中崎界隈は、豊崎宮の夏祭りですね。こちらは、講じゃなくて、町会ごとに行なわれています。

中崎の交差点あたりでウロウロしていると、天五中崎通り商店街のすぐ北側にある黒崎町の豊崎宮夏祭りに遭遇しました。太鼓の地車を、法被を来た人たちが細い路地を縫うように曵いてました。
このあたり、天神さんの氏地じゃないのかな?と思っていたら、天満宮と豊崎宮の両方の氏地の端っこにあたるので、両方のお祭りをやるんだそうです。
なんか…、忙しいような得しているような(笑)

済美カーニバル


これまでは済美小学校跡で開催されていた中崎西1町会主催の豊崎宮夏祭りも、コミュニティセンター前のグラウンドを使って、無事に開催されています。

済美カーニバル


こちらでは、7/30-31に行なわれる済美カーニバルの開催に向けて、着々と盛り上がっていってますね。
スケジュールが、コミュニティセンターまえに貼り出されています。

済美カーニバル


済美カーニバルは、中崎町コミュニティセンター前のグラウンドをメイン会場として、第2会場のECCアーティスト専門学校会場2号館ほか、地域のいろんなお店が参加して行なわれる夏祭りです。
盆踊りだけじゃなくてさまざまなステージがあるし、参加するお店は、中崎町を代表するオシャレ店ばっかりです。

プログラムも、すでに配布されています。
プログラムは、前田クラフトさんのブログからダウンロードできるので、ぜひぜひダウンロードしてくださいませ。

前田クラフト・ブログ「大阪中崎町物語」

済美カーニバル



じつはですね、僕たちがやっている、3.11で傷ついた被災地をニットで繋いで支援する「Think Of JAPAN While Knitting」のモチーフサーキットも、ECC社会貢献センターさんと地域の方々のご協力をいただいて、こちらで開催することとなりました。

詳細は、サイトを。

http://atricot.jp/tjwk/

モチーフサーキットの開催時間は、11:00-16:00。
ECCアーティスト専門学校2号館の6Fラウンジで、行ないます。
冷房完備、ネット環境完備、自販機もアリ☆という素晴らしいスペースです。
もちろん、周辺では済美カーニバルが開催されているまっただ中なので、そちらも楽しみつつ、モチーフサーキットにご参加いただければ、と思っています。


ではでは。
お暑うございますが、どちらさんも、体調を崩さずに夏を楽しく乗り切ってくださいませ〜。
夏祭りは、夏の邪気を祓うためのお祭りでもあるので。






サロン文化大学で仏像について語ってきました。当日のスライドと原稿付き☆
月曜日、カノさん主催の「サロン文化大学2周年記念『NHK鑑賞マニュアル「美の壷」的な世界(仮)」(←永久に「仮」がついたままなのだろうか。笑)にお呼ばれして、仏像について語ってきました。

サロン文化大学のHPは、こちら。

http://salon-and-culture.blogspot.com/

僕以外のスピーカーは、
「団地」の吉永さん
「観覧車」の内池さん
という、錚々たるメンバーで、そこに混じって、なんで僕が?というかんじだったのですが、なにはともあれ、喋ってきましたです〜。

吉永さんの団地ブログ「高槻市の建築家 吉永健一全仕事」はこちら。

http://yoshinagakenichi.blogspot.com/

内池さんの観覧車ブログ「Ferris Wheel Diary」は、こちら。

http://ferrisw.exblog.jp/

僕も神社仏閣歴、仏像歴は13年になるけれども、そこをテーマに人前でお話するのは初めてだったので、いやー、いっぱいいっぱいでした(笑)聞きにきていただいた方、早口&持ち時間大幅オーバーのお話で申し訳ない(笑)


吉永さんの団地愛は、もう、尋常じゃなかったです。

美の壷

偶然にも僕の実家が登場して、しかも、高層のスター型という、その道の世界では垂涎の的らしい団地なのですが、そこで育った僕としては、なんじゃらほい?というかんじで(笑)
僕の実家は、大阪万博時、参加国の出展者スタッフたちが宿舎に使っていたところです。なので、天井が高かったり、床がフローリングだったりします。
そのあたりのことは、僕も長いこと住んでいたので、もちろん知ってました。でも、知らなかったことも教えていただきました。
当時、外国人向けの宿舎となっていたのは、僕の実家のエリアともうひとつあったのだけれども、資本主義陣営の国と共産圏の国とに分けられていたらしく、僕の実家のエリアは共産圏からの出展国のスタッフの宿舎となっていたんだそうです。そんなこと、まったく知らんかったです(笑)



内池さんの観覧車も、オモロかった!

美の壷

観覧車は日本に異常に多くて、しかも、観覧車マニアというのは、世界に4人しかいなくて、そのうちの3人は内池さんを含む日本人なのだそうです。どんだけニッチなんだ(笑)
ハイスピードで回転する外国の観覧車や、ゴンドラが馬車になってるイギリスの観覧車、宇宙的なかっこよさの観覧車など、いろいろ紹介してくださったけれども、デパートの屋上や移動遊園地にあるような、小さなオモチャみたいな観覧車が意外とたくさんあって、個人的にはそのオモチャみたいな観覧車にぐっと来ましたです。あれ、いいわあ。


そうそう、当日に提供されていたカレーは、ネリKitchenさんのカレー。身体によさそうな、マクロビオティックなカレーです。

美の壷

ネリKitchenさんのブログ「ネリKitchen」は、こちら。

http://nerikitchen.blogspot.com/



そして僕。
一応、話す内容の原稿を用意していたのだけれども、結局、いっこも見ずで、もう、一方的に喋り倒してきました(笑)
でも、あとで原稿を見たら、言い忘れてることもいくつかあって…。
というわけで、当日使用したスライドと用意した原稿を、ここに載っけておきます〜。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

神社仏閣を楽しむためのツボということで、仏像、庭、それ以外の見どころ、と3つにわけてお話しようと思ってたんですけど、30分でそれはムリです!とカノさんにダメ出しをされ、今回は、仏像をメインにお話させていただこうと思ってます。

この写真は、何年か前に仕事で撮影したものなんですが、場所は、京都と奈良のあいだにある木津・加茂という場所の、浄瑠璃寺というお寺さんです。

奥に見えているのが、9体の阿弥陀如来さんが横一列に収まっている、九体阿弥陀堂という建物で、藤原時代のものが今も現存している、非常に珍しい建物です。日本中でここしかありません。

奥から、九体阿弥陀堂があって、手前に池があって、その手前にアコーディオンを奏でている女性がいます。
じつは、そのさらに手前、カメラの後ろになるんですが、そこには三重塔があって、その三重塔のなかには、薬師如来さんがいらっしゃいます。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

図にすると、こういう配置。上が北です。
東から、薬師如来さんのいる三重塔、池、阿弥陀如来さんが9体いらっしゃる、という配置です。

薬師如来さんは過去から未来へ送り出してくれる仏さんで、過去の因縁や苦悩を超えて進むための薬を与えてくれる仏さんで、仏教では過去=東なので、東に安置されてます。

そこから庭を歩いて、西の九体阿弥陀堂へ向かいます。
西にいらっしゃる阿弥陀如来さんは、理想の未来にいる来世の仏さんです。仏教では、西=未来という考え方があって、西方浄土というんだけど、そこにいるのが阿弥陀如来さん。
9体いるのは、整然に行なった善行を9段階にわけるので、それぞれに該当する阿弥陀如来さんがいらっしゃる、というわけです。

ここでアコーディオンを奏でているのは、極楽へ向かう途中の庭がやはりキレイで、季節の花が咲き乱れているところなので、やっぱ、ウキウキしてくるんですね。
で、そういう写真を撮ったんです。

僕、お寺さんに魅せられて13年になるんですけど、この浄瑠璃寺が一番好きです。
美しいし、どの季節に行っても、冬に行っても、なにかしらの植物が咲いているし、仏像もいいし、建物もいいし、行きにくい場所にあることでいいハイキングコースになってるし、空いてるし、ほんまに一番好きです。
皆さんも、機会がありましたら、ぜひ。

さて、というふうに、仏像や伽藍(お寺さんの建物のこと)の意味を知っていると、訪れたときにまた違った楽しみかたができると思いますので、今日は、そういう話も交えながら、していきたいな、と。

ちなみに、こういうふうに池がある庭園を、池泉廻遊式庭園といいます。
自然を模倣するというか、自然を矮小化し、箱庭のようにしたものです。
庭というのは、あくまで人工物で、モチーフになっている大自然を模倣したり、矮小化したり、洗練させたり、抽象化していくのが、日本の庭の歴史です。

これは藤原時代の庭だけれども、このあと、平安時代の後期から、枯山水の庭という、白砂を使って水を表現したりする庭が登場し、主流になっていきます。
つまり、洗練、抽象化されていく。それが庭の歴史です。

なぜ、そういう方向に進んでいったのかというと、やっぱ、そういう文化が、ずーっと都であり続けた京都で育まれた文化だからだと、僕は思っています。
京都というところは、伝統の町というイメージがあるけれども、じつは1000年以上も都市だったところです。都市には新しいものを取り入れる進取の気風があるし、入ったものは洗練されていく文化があります。
伝統というものの正体は、じつはそういう文化だと僕は思っているのだけれども、庭を見ていると、そういうことを強く感じるときがあります。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

さて、庭も伽藍も仏像も、もちろん建築物も、見るところがたくさんあるのがお寺さんですが、今回は仏像メインということで、早速、仏像に行きます。

まず、仏像は、フィギュアである、と。
興福寺の阿修羅さんが火を点けた感があるので、今は仏像がブームですね。
だから、むかしと違って、宗教がどうの、といった抵抗感なく、仏像に接する方も多いと思います。
でも、もし抵抗がある人がいらっしゃったら、これはフィギュアなんだ、と。萌えキャラをフィギュアにしてる今とさして変わらないんだ、というところから入っていただくと、とっつきやすいかも。

実際、釈迦は偶像崇拝を拒んだ人だったので、釈迦自身は、生前から、仏像をつくることを禁じてきた人です。
でも、なにも対象物のないところで、救いを求めたり、すがったり、自分を律したりできるほど人間は強くないので、そうした人間の弱さが、仏像というものを誕生させたんです。
手元に置いておきたい、と。
これ、今の人がフィギュアを求めるのと、そう変わらん感覚やと思います。
実際、仏像は、釈迦やその他の神さんをモデルとしたフィギュアですから。

だから、むかし、海洋堂のおまけであった仏像フィギュアというのは、フィギュアのフィギュアという、不思議な存在でしたな。これは余談だけど。

さて、ここに並んでるのは、釈迦をモデルにした仏像は一個もありません。

左の八部衆というのは、奈良の興福寺にいらっしゃるんだけど、仏教が流布する以前の古代インドの神さんで、仏教の隆盛とともに、仏教に取り入れられた異教 の神さんです。仏さんを守る、ガードマンのような役割をしてはります。鬼神、戦闘神、音楽神、動物神やら、いろいろいます。人気の阿修羅も、そのうちの一 人です。

右は十大弟子。これも興福寺にいらっしゃって、釈迦の弟子たちです。彼らもまた、仏を守る存在です。

というふうに、仏像にはいろいろなキャラがあって、それぞれ、性格やら役割を与えられているんですね。

まず、そこを理解しておくだけでも、見方がずいぶんと変わってきます。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

こんなふうに、ピラミッド型の階級社会になってるのが、仏像界です。

トップに君臨しているのが、如来さん。
ブッダというのは、悟りをひらいた人、という意味なのだけれども、悟りを開いて、宇宙そのもの、森羅万象そのものになったのが、如来さんです。
宇宙の性質によって大日如来、阿弥陀如来、薬師如来などいろいろあるんですが、そこを話し出すとキリがないんで、とりあえずは、ざくっと、悟りをひらいた、一番エラい人、と。

次が菩薩さん。
僕もそうだけれども、たくさんの人が好きなのが菩薩さんです。
菩薩さんはまだ修行中の身の人なので、それこそ、釈迦が修行中の時代をモデルにしてます。
釈迦は王国の王子さんだったので、修業時代はわりと着飾ってるんですね。だから、菩薩さんも着飾ってはります。つまり、まだ煩悩を捨て切れていない状態。人々を救済するという修行をしている状態です。
だから、僕ら人間に近いし、そうした親近感もあって、人気あります。
アクセサリーが凝ってたり、いろんなバリエーションのものがあって、ちょっとエンターテイメント性もあって、とっつきやすいですね。
千手観音、十一面観音…、ああいう、わかりやすい派手さを持っているのも、菩薩さんです。

あと、人々を救済するという修業をしているのだから、菩薩さんに救いを求める人も多くて、仏像にするとき、母性を感じさせる意匠になることも多いし、ずばり、女性がモデルになってる菩薩さんもあります。
京都の東福寺の隣にある泉涌寺には、楊貴妃をモデルにした、楊貴妃観音菩薩像というのがあります。キンキラキン。

次の明王というのは、みんなを仏教に帰依させようと、大日如来さんが姿を変えたものです。
力づくで仏教に帰依させるところもあるんで、結構、勇ましい姿をしてはります。
戦闘ルックが多いんで、これまたメチャクチャ人気あります。
不動明王とか愛染明王とか、孔雀明王とか。動物を従えてる場合も多いんで、そのへんも見ていておもしろいです。
あ、閻魔大王も、ここにいらっしゃいます。

次が、天部。最初に登場した阿修羅を含む八部衆なんかは、ここに入ります。
異教から仏教に取り込まれて、仏を守る存在の神さんたち。
四天王もそうだし、梵天とか帝釈天とか、弁財天とか、ああいうのがそうです。
ゴレンジャーみたいなセットものが多くて、フィギュアとして見ると、楽しいし、コンプリートしたものを見るという楽しみもあります。

それ以外には、十大弟子、あるいは、高僧と呼ばれる、徳の高いお坊さんが仏像になることもあります。鑑真とか、行基とか。名前くらいは聞いたことがあるかと。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

空海がつくった東寺にいらっしゃる、薬師如来さんです。
もう、王者の中の王者の如来さんで、威風堂々すぎます。
真ん中が薬師如来さんで、その背中の光背(オーラみたいなもん)に7体の仏さんを出現させてるほど、どえらい人です。
さらに、右に日光菩薩、左に月光菩薩、台座の下には十二神将がいらっしゃいます。十二神将は「天」に属している、仏さんのガードマン。
如来さんは、煩悩がない悟りを開いた人なので、布切れ一枚をまとってるだけでなんも身につけてないシンプルな姿です。それでいて、威厳がありまくるという。
両サイドの日光菩薩、月光菩薩は、昼も夜も薬師如来さんを照らして、皆に存在を知らしめる役割で配置されてます。手に持ってるのが、太陽と月ですわ。

で、如来さんを支えるようにして、如来さんを守っているのが、十二神将。完全に武将ですね。

というふうに、セットで並んでいることも多いんですが、その中心にいてるのが如来。

ここから、アクセサリーや持ち物、出で立ち、表情、光背、台座、もっといえば製作時の流行、製作技法、仏師、仏像が誕生した背景など、いるんなものを見ることができます。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた
見どころを整理すると、こんなかんじ。ディテールにこだわって見てると、いろんなことがわかっておもしろいです。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

如来さんをもうひとつ。
これは、京都の神護寺というところにいらっしゃる、薬師如来さんです。平安初期のもの。
寄せ木造りというパーツをつくって組み合わせるプラモデルみたいな技法が開発される直前の、一木造りの傑作。
太ももの盛り上がりかたとか、全体のねじれ具合とか、おおらかというか大胆というか、凄みを感じます。
先ほどの東寺のは寄せ木造りだけど、寄せ木造りにはない凄みが、この如来さんにはありますね。大好きです。
こんなかんじで、マイフェイバリット・ブツも交えながら、紹介していきます。
というより、今日、スライドにしてある仏像は、好きなものばっかりですが。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

美の壷 神社仏閣の楽しみかた

顔は仏像の違いがよく出るところで、いろんな顔があります。
そこらへんの違いを楽しむのもいいかと。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

あまねく人に手を差し伸べてくれるという菩薩の性格を、図像化したのが千手観音です。手に眼がついているので、千眼でもあります。
実際に千本の手がある仏像は珍しくて、唐招提寺、大阪の葛井寺ほか、あんまりないですね。
ただ、仏教というか、アジアは合理的にモノを考える文化があるので、1本の手で25本分の役割を果たすとして、40本の手をつくれば1000本になる、というふうにしてます。
だから、一般に千手観音と聞いて、見にいくと、大抵は40本です。
それもでいいんだけど、やっぱ、実際に1000本あるのを見ると、ド迫力ですね。
ちなみに、手を1000本嵌め込むのはなかなか繊細な仕組みなので、なにかの拍子に腕が1本2本と欠けていくのがほとんど。1000本全部が現存しているのは、3体しかないと聞いたことがあります。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

これは、渡岸寺の有名な十一面観音です。
なんで有名なのかというと、背面をちゃんと見ることができるから。背面を見ることのできる十一面観音というのは、僕が知るかぎりでは、ここだけです。
なんで背面を見たいのかというと、十一面観音の背面には、爆笑している暴悪大笑面という顔が、必ず彫られているんですね。でも、見ることができない。それを見ることが出来るのは、ここだけです。
十一面というのは、人間の11種類の煩悩を断つ手伝いをしてくれるから。そういう役割を持った菩薩さんです。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

如意輪観音菩薩2種です。
六臂(6本の手)でつくられることが多いのだけれども、中宮寺のそれは、めずらしく2本です。中宮寺のは如意輪観音かどうか、論争が絶えないですけどね。
というのも、如意輪観音というのは、通常、如意宝珠という珠を持っているのが特徴で、中宮寺のは持ってないので。
見ていただきたいのは、タイプは違えど、どちらも女性的だということ。これが菩薩の特徴です。
釈迦に似せたというよりも、仏師が、おかあさんや意中の女性に思いを馳せてつくる場合が多いのが、菩薩さんです。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

大好きな菩薩さん。
鳳凰堂のなかには、中心に阿弥陀如来が座っていて、極楽浄土(天国)を表現してます。
阿弥陀如来さんは、たくさんの菩薩を従えてお迎えにくるのが通例なので。(来迎図などにも描かれている)。
天国なので、音楽を奏で、踊る人たちがいるわけで、それが雲中供養菩薩。全部で51体います。
タッチ(彫り方)は荒々しいけれども、優しい顔立ちをしてます。
見ているだけで、ウキウキしてきます。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

ご存知、成田山の不動明王。
明王というのは怖い顔してはるんですけど、どっか愛嬌がありますね。
つまり、乱暴やし怖いけれども、悪人ではない。そーいうのが滲み出てるんで、僕は好きです。
あと、明王は現世利益をもたらしてくれる場合が多いんで、人気ありますね。
不動明王も、じつは交通安全の神さんやったりします。なんでかは知らないですけど。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

奈良の白毫寺にいらっしゃる金色夜叉、軍茶利明王、降三世明王。
足許の蓮に乗っていたり、餓鬼を踏みつけていたりしてるところも見てくださいね。
とにかく、怖そうだけど、悪人じゃないのが滲み出てる。そこが僕は好きです。
それぞれの役割は、またべつの機会に。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

明王や天部は、セットものが多くてですね、元祖ゴレンジャーですね。
左は、東寺にいらっしゃる五大明王。
右は、明王じゃなくて、天部の人たちですけど、新薬師寺の十二神将。
ちなみに、東寺はゴレンジャーの宝庫なので、お好きな方はぜひ。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

もいっちょ、戦隊ものを。
やっぱね、セットで見ると、ドーンと来ますね。ド迫力というか。
男子はやっぱ、こっちに惹かれるかと。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

もう、大好きな仏像。杉良太郎のような流し目がたまらん、水もしたたるいい男とは、彼のことです。
女性ファンも多いですね。
阿修羅を仏教に帰依させた人として有名です。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

右の写真は、奈良の仏像や飛鳥の風景を写真に撮りまくった入江泰吉さんの写真。
心の奥底まで見透かされるような眼光の鋭さがよく表現されている写真だと思います。
広目天は、四天王一人で、西方を守ってる神で、シヴァ神の化身で、もともとが三目であったために、広目天と名付けられてます。つまりそれくらい眼力がある のがこの神さんの特徴で、それがよく表現されてるのが、東大寺戒壇院にいる広目天。彫刻として素晴らしいですな。クールビューティの極致。
東大寺は大仏殿と二月堂は賑わっているけれども、戒壇院はひっそりしてるんで、じっくり見れます。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

どちらも大好きな仏像。
法華寺の十一面観音菩薩は、十一面だけじゃなくて、千手でもあります。
でも、手のかたちをしてなくて、道具をそのまま周囲に並べているというか…、この処理の仕方、手から本質だけを抜き出した意匠が、好きです。
秋篠寺の伎芸天は…、好きすぎてもう。。音楽の神様で、じつは頭が塑像、首から下が木造という仏像で、首から上がなくなっていたものに、後年、首から上を新たにつくって据え付けたという仏像です。
でも、違和感を感じさせないくらいになじんでいるし、このなんとも言えない顔とプロポーション、品のつくりかたが、大好きです。
よく、グラビアの撮影をするとき、モデルの女の子の身体をくねらせて、S字をたくさんつくるようなポースにするとセクシーになるんですが、ふたつとも、まさにそれですね。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

口から出ている仏は、南無阿弥陀仏の6文字を仏像にして、表現。
南無阿弥陀仏とは、阿弥陀仏さん、私(たち)を救ってください、の意。
口から出る言葉が仏さんになっているという、言霊のすごさを表現した仏像です。
もうね、ラップです、ラップ。
すごくファンキーな仏像だと思います。大好き。京都の六波羅蜜寺にいらっしゃいます。烏丸から歩いていけるので、行きやすいですよ。



美の壷 神社仏閣の楽しみかた

新薬師寺さんには十二神将という12体の武将がいらっしゃいます。それぞれに干支が振ってあるんで、自分の干支にあたる武将を探すという楽しみもあります。
ごく彩色のほうは最近CG化されたもので、できた当初はこんなだったんだそうです。
仏像は今でこそ、色があせてしまって、それがかえってワビサビを生み出していていいんだけれども、大半の仏像は、こんなふうに極彩色で飾られていたり、金ぴかだったりします。
その眩しさが、カッコよさに繋がって、新しい文明、新しい思想として人々を引きつける役割も担ってきました。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

最後に、仏像を離れて、お寺さんの楽しみかたを。
僕は、お寺さんで昼寝をするのが大好きで、仕事に煮詰まったときとか、どうしても仕事に向かう気にならないとき、ひょいと電車に飛び乗って、お寺さんにいくことがあります。
平日の昼間だと静かなので、縁側に座って庭を眺めたり、仏像と対峙したりして、あと寝っ転がって部屋を占領したりして、リフレッシュするのが好きです。完全に趣味ですけど。
そういうスポットがいくつかありまして、どれもあまり知られていないマニアックなところばかりなのだけれども、ここでご紹介。

大悲閣の本堂。嵐山でも、ほとんど人が来ないところだけど、いくまでの参道が素晴らしいです。
ずーっと青葉のトンネルで、桂川沿いを歩いていきます。で、ほどなくして左の亀山を登ると、大悲閣があります。

他、妙心寺の東林院や、あまり知られていない蓮花寺、粟生光明寺の参道、糺の森が人気の下鴨神社には、シエスタスポットではないけれども、尾形光琳が「紅白梅図屏風」を描いたときのモデルとされる光琳の梅があります。これ、あんまり知られてません。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

仏像や庭、伽藍だけじゃなくて、お寺さんには、変なものがたくさんあって、たとえば、一休さんのお寺の一休寺にはアニメの一休さんのセル画があるし、達磨寺は、文字通りダルマのコレクションがあったり…。


美の壷 神社仏閣の楽しみかた

最後。これは、僕が13年前にJR京都駅の観光案内所で100円で買った、京都市街地のmapです。お寺さん、網羅されてます。今もまだ使っていて、超便利☆




というかんじです〜。
上記スライドのでっかいサイズのものは、Facebookに置いておきます。

http://www.facebook.com/album.php?aid=36181&id=141094042616410&l=da5009a6bb






「サロン文化大学2周年記念『NHK鑑賞マニュアル「美の壷」的な世界(仮)」

日時 / 3月28日(月)20:00-23:00
場所 / Common Cafe
HP http://salon-and-culture.blogspot.com/

Common Cafe
大阪市北区中崎西1-1-6 吉村ビルB1F
HP http://www.talkin-about.com/cafelog/


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中崎町の「白龍大神」に見るミイサン伝説
中崎町のど真ん中というか、へそにあたる場所、といっても、細い路地を入っていった奥の目立たないところなのだけれども、「白龍大神」がおわします。
銭湯の葉村温泉(このあたりはそのむかし、葉村町と呼んだのですよ)の横にある路地からひとつ南にくだった細い細い路地ね。ちなみに、この路地は、たぶん、参道ですね。

白龍大神


神社と呼ぶにはこじんまりとしすぎており、祠や社というのがピッタリの、ミニサイズのお社です。
地蔵尊と仲よく並んではります。

白龍大神

白龍大神

白龍大神


後ろにでっかい銀杏のご神木があるし、白龍と名がついているので、ご神木の根っこに白ヘビが棲みついていた、いわゆる、ミイサン(巳さん)伝説が残っている場所ですね。

白龍大神


ミイサン伝説とは、要は、ヘビの祟りというか、区画整理などでこの木を伐ろうとするたび、事故が起こったり死人が出たりすることで、きっと、このご神木にもそのような謂れがあったと思われます。で、祀ろう!ってことになって、お社ができた、というストーリーは、わりと容易に想像できます。

そのへんにあたりをつけて、いろいろ調べてみると、わりとニアミス。

祠の近くに「白龍大神」と刻まれた石碑があって、その石碑の裏側には、昭和12年6月の建立である旨が記されています。
さらには、祠の近くには、「奉子年六十六歳男建之」と記された灯籠もあります。

町内で、というよりも、近くの妙齢の婦女子さんがお世話をされていて、お話を聞くことができました。

この祠に祀られているのはヘビの神さまで、地元では白龍さんと呼ばれていて、石碑を建てた先代はすでに他界されており、銀杏のそばに白龍さんを祀るようになった経緯は不明だとのこと。
ただ、この祠の隣にあった家には古くからヘビが棲んでいると言われ、それがひとつの要因となって、白龍さんを祀るようになったらしい、と。

このヘビは、普段は天井裏に棲んでいたのだけれども、夏場の暑い時期には、東隣にある源光寺に移動していたらしい。4月から5月ごろになると、きまったように、この家の物干し場で脱皮を繰り返していたそうです。
また、家のなかにも、ときどきは出現していたとか。
ヘビが出入りする家は、縁起がいいと言われているし、ヘビが脱皮した皮も縁起がいいとされているから、希望者にはその皮をわけていたといいます。
白龍さんの祠のまえには、ヘビが好むという酒や卵、水などが供えられています。
とまあ、ここの白龍さんは、地域の守り神のようにして祀られているのだけれども、すぐそばの交差点付近はむかしから交通量の多いところだったし、市電も走っていたし、交通の守り神とも見なされていたということです。交通事故が続出すると、白龍さんが怒っている!となるわけです。

そういう白龍さんと白龍さんの棲む銀杏だから、これは邪魔だからといって、容易に伐ることなどできません。やむなく枝の伐採が行なわれたときは、豊崎神社の宮司さんを招いてお祓いをしてもらい、お神酒を供え、みんなで拝んでから、植木屋さんに枝を切ってもらったらしいです。

白龍大神

これもまた、ミイサン伝説のヴァージョン違いですな。




白龍大神
大阪市北区中崎西1-9
mapを見る



第2回中崎町キャンドルナイトが、新設なった済美中崎町コミュニティーホールで開催されました☆(キャンドル画像56枚付き!) 
 第2回中崎町キャンドルナイト 

中崎町のキャンドルナイトです。

もう、夏と年末の恒例になってるあちこちのキャンドルナイトには、僕は、もはや存在意義をまったく見いだせず、行く気もせんので行かないのだけれども、中崎町のだけはべつ。

というか、第2回が開催される日が来るとは、思ってもみませんでした。

あれは一昨年の第1回のこと。
中崎町の旧済美小学校跡で、地元の人たちがキャンドルナイトをやると聞いて、やめとけばいいのに、と思ったもんです。
他地域のそれを見てると、年々大掛かりになっていて、闇や闇のなかに灯る柔らかな灯りを楽しむといった本来の目的をまったく見失って文化祭かなにかの発表会のような華々しさになってしまっているし、そんなもんの後追いをしなくてもいいじゃないの、と思ったのでした。

でも、中崎町のそれは、違ったのでした。

用意されたランプシェードを使うでもなく、キャンドル以外のものとコラボさせて大掛かりなものにするのでもなく、みんなの家に眠っていたビンを持ち寄って、色を塗って絵を描いて、誰もが参加できるようなシンプルなものにして、素朴に、闇のなかの灯りを楽しむものでした。

ビンのかたちも大きさもバラバラで、でも、そのバラバラさ加減が、手づくりの味以上にとーってもいい塩梅の柔らかい温もりを醸し出していたのですね。これ、よかったなあ。
この、おカネのかかってなさ、人力だけを頼りに、呼吸も眼差しもクチビルも触れられるような、つくり手と訪れる人の距離感がとても近くて、これは本当にいいなあ、と思ったもんです。

でも、このときのキャンドルナイトは、第1回と冠こそつけられていたけれども、旧済美小学校の取り壊しが決定してしまったために最後に思い出を、ということで企画されたイベントだということを、僕はすでに聞かされていました。

そんときの模様は、こちら。

「手づくり感+エコがちゃんとちゃんと伝わる中崎町のキャンドルナイト(キャンドル画像13枚付き)」(2009.12.11)

「マヨくんが案内する中崎町なつかし展」(2009.12.12)




だから、第2回はないのだな、と、ずっと思っていた。

あれから、時間は流れました。

昨年の夏に、旧済美小学校の取り壊しがはじまり、かつてのレトロな趣を残した校舎は消滅し、そこには暴力的な更地が突如、出現したのでした。
いや、あれは暴力的という以外に表現のしようのない風景だったな。

ほれ。

第2回中崎町キャンドルナイト


マンションが建つのだということを、工事現場の看板で知りました。
そのこととほぼときをおなじくして、敷地の一部に済美中崎町コミュニティーホールが建つということも知り、地元の方たちが集まれる場所ができるのだな、と思ったのでした。

2月、済美中崎町コミュニティーホールが竣工し、こけら落とし的なイベントとして、今回の中崎町キャンドルナイトが開催されると、聞きつけました。
まさか、第2回が開催されるとは、思ってもみませんでした。

1月の下旬、近くを通り過ぎたとき、ほぼ完成しているコミュニティセンターを発見し、おー☆と思ったもんです。

第2回中崎町キャンドルナイト


前回ランプシェードに使ったビンはどうしたのだろうか?とか、今回はペットボトルもランプシェードに使うということも聞き、楽しみに楽しみに、僕はこの日を迎えたのでした。
聞けば、僕が追っかけをしている手話エンタテイメント発信ネットワークのoioiさんたちのステージもあるとのことで、楽しみは募るばかりで。

当日は、細かい雨が降ったりやんだり…。
そういえば、第1回目のときも昼間に雨が降って、開催が危ぶまれたんですよね。このイベントは、すでに雨に好かれているのです(笑)

行ってみるとね、すでにあの建物ではないけれども、やはり、この場所らしい、人の温もりが感じられる、素朴な素朴なキャンドルナイトでしたね。

細かいとはいえ雨が降ったりやんだりだったので、キャンドルの灯りがちょこちょこ消えるのですね。それで、消えたソバから火をつけてまわるオバサンたちが何人も何人もいて、その気遣いもまた、頭の下がるものでした。

第2回中崎町キャンドルナイト

第2回中崎町キャンドルナイト

第2回中崎町キャンドルナイト

第2回中崎町キャンドルナイト

なんちゅーかね、つくり手の眼差し、呼吸、クチビルや肌や思いが、訪れる人に伝わってくる。そういう距離感のイベントなんですよ、中崎町のキャンドルナイトというイベントは。このまち独特の、奇跡的ともいえるユルい空気が、そのまま反映されたイベント。

今回は、コミュニティホール前の広場だけじゃなく、済美公園も会場となりました。このふたつを繋ぐ路地もまた、篝火のようにキャンドルが立ち並び、眺めながらゆるゆると歩く楽しみもありました。


新設なったコミュニティセンターでは、夜、地元に縁のある人たちを中心としたステージが行われていたのでした。

司会をしていたのは、もはや中崎町のイベントには欠かせぬ存在となった、マヨくん。
ECCの学生さんです。というか、キミはいつまで学生なんだ?(笑)
おとなりのベッピンさんは、やはりECCエアラインコースの学生さん。
このキャンドルナイトには、ECCさんもさまざまなかたちで協力されています。もともとが、地元への社会貢献を大切にしている学校でもありますね。

第2回中崎町キャンドルナイト


喫茶クイーンの名物マスターが率いる南ジョージバンドの演奏を見ることはできなかったけれども、僕が大好きな手話エンタテイメント発信ネットワークのoioiさんたちのステージはしっかりと見ることができました☆

思えば、彼らを知るきっかけとなったのも、前回の、第1回中崎町キャンドルナイトでのステージだったのでした。

oioiさんたちのHPはこちら。

http://oioi.yokinihakarae.com/


彼らがいうところの心のバリアクラッシュを目指して、聞こえない人と聞こえる人の間を繋ごうとする彼らのステージは、そんな目的を忘れてしまうほど完成されたもので、崇高な目的を言い訳とせずに技量を磨く彼らの姿勢が、僕は好きなのです。
そして、自分は何者なのか、といった甘ったれた問いのために表現をやっているのではないところも。
手話というボディランゲージの一種、コミュニケーションのためのオルタナティブなツールが、そのままエンタテイメントとして成立しているところに、成立させている点に、僕は、高らかに拍手を送りたい。

考えてみれば、歌の振り付けというものは、歌詞や音色からインスピレーションされたものがベースになっているはずです。
そうであるなら、歌詞を手話に翻訳し、それをそのまま振り付けとして使うというのは、振り付けのあるべき本来的な姿のはずです。そんな、コロンブスの卵的な発想でエンタテイメントを繰り広げる彼らのステージを、僕は心から楽しむことができます。

第2回中崎町キャンドルナイト

今回は、彼らのステージを動画撮影。facebookにアップしたので、ぜひ一度、ご覧あれ。





このあと、ステージはフィナーレの合唱に突入。

第2回中崎町キャンドルナイト


イマジン、アンパンマンのマーチ、見上げてごらん夜の星を、なんかを会場全員で大合唱☆
このクサい演出は前回もあったし、僕のなかでは、中崎町のイベントの〆=合唱、という図式がすっかりできあがってしまってるんだけど、これがねー、いいんですよ。
老若男女の垣根を越えて、このとき、ある種の連帯が生まれるんですよね。
ステージで煽ってる人の力もあるんだけれども、この、ちょっとクサくもある連帯が、ちょっと心地よかったりするのです。
で、この瞬間こそが、中崎町という地元がキャンドルナイトをやる意味だよな、と、前回も、そして今回も思い、会場をあとにしたのでした。

見上げれば、雲間に月齢9の小潮の月。

第2回中崎町キャンドルナイト


来年もまた。





キャンドルナイトの写真は、Flickrにアップしてあるので、スライドショーでどうぞ。

第2回中崎町キャンドルナイト スライドショー

また、Flickrにアップしたのでブログパーツを用意したところ、「中崎町流行通信」のカノさんが、ブログパーツを紹介してくれはりました。

下のサムネイルをクリックすると、でっかい写真を見ることができます。

第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト 第2回中崎町キャンドルナイト








第2回中崎町キャンドルナイト
2月12日 第1部 / 13:00-16:00 第2部 / 17:30-21:00
済美中崎町コミュニティーホール
大阪市北区中崎西1-6-8
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済美小学校が姿を消した
旧済美小学校跡地

旧済美小学校跡地


先週、中崎の済美小学校跡地を通ったら、すっかり更地になってました。

ここにマンションができます。
藤和不動産が建てる、15階建てのマンション。平成24年竣工予定です。

旧済美小学校跡地


歴史のある小学校だし、ここで人生のある時期を過ごされた方は、たくさんいらっしゃいます。
僕は、このあたりの住民ではないので、済美小学校に縁がある方々ほどには思い入れはないけれども、それでもね。。。、
名もなき思い出が一瞬で吹っ飛んでいくかのような残酷な現実を、まざまざと見せつけられたようで、センチメンタルな、というよりも、暗澹たる気分になります。



アンドリュー・ワイエスを思い出します。
彼は、美しい風景画をいくつも残した。
美しい風景をまえにして、いつか滅びてしまうだろう風景をまえにして、この美しい風景よ消えてくれるな!と胸に思いを抱えながら筆を走らせたといいます。

ボローニャに思いを馳せます。
古い建物は壊さない。もちろん外観も変えない。しかしその内部は市民の必要に応じて思いっきり変えてしまおう、というのが、ボローニャの精神です。

この工事現場を見ていると、そういうことをいくつも思い出してしまいます。
耐震のことだとか、資本のことだとか、財政難のことだとか、ひと筋縄ではいかないことがたくさんあることはわかっているんだけれども、頭ではわかっていても、感情がまったく追いついていかないですね。

痛みを伴う感情は、感情のなかではたったひとつ、正しい感情だと、僕は信じています。
だから、この感情は、きっと正しい。
そう、思うのです。




旧済美小学校跡地
大阪市北区中崎西1-6-18

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伝統工芸は生き残るためにコンテンポラリーに向かうべきだと思う
にじゆら×チーム手わざもん    


中崎町には大阪の伝統工芸である注染の技術を今に伝えるてぬぐいをつくっては販売する「注染てぬぐい にじゆら」さんがあります。

以前、このお店のことは詳しく書いてエントリーしました。
こちら。

「大阪が生んだ染めの技術『注染』を今に伝える『注染てぬぐい にじゆら』さんを訪ねる」


注染の技術についてはここでは詳しく書きませんが、その技術を今のデザインのなかで生かしていったり、デザイナーさんとコラボすることで化学反応を起こさせたりと、そういうことを今、積極的にされてます。

その第1弾が、「チーム手わざもん」とのコラボ。
や、この企画自体は、すでに5月の頭くらいに発表されていて、商品もその時点で販売されていたんですが、なんやかんやとエントリーする機会を逸してしまい、こんな間抜けなタイミングとなってしまいました。にじゆらさん、チーム手わざもんさん、ごめんなさい☆

「チーム手わざもん」というのは…、えーっと、主体になっている方々も知って入るんですが、どこまで書いていいんだろか? 要するに、職人技と現代クリエイターをゆるくコラボさせて、新しい視点のブランド開発を模索していくチーム、ってことですかね。

僕、伝統工芸や職人技が新しい視点を獲得することで生き残っていくとするならば、ローカルの視点だけではダメだと思っていて、コンテンポラリーな視点を持たないとダメだと、僕は思っています。

音楽の世界なんて、いち早くそうなっていて、ブラジル北部とフランスが同時に共鳴しあったり、そういう現象はとっくのむかしに起こっていて、そのなかから伝統を感じさせつつも新しいもの、ってドンドン出てきてるんで、そういう流れでやっていくのが一番いいと思ってます。

なので、にじゆらさんとチーム手わざもんのような試みは、流れに乗っかかるとっかかりにもなる、いいプロジェクトだなあ、と思った次第。

今回は、グラフィックデザイナーの高橋善丸(広告丸)さんとのコラボ。

こんなのです。

にじゆら×チーム手わざもん


斜めにビシッとラインの入ったのは、手ぬぐいらしくなくて、僕は好きです。
すだれみたいなのもありますね。
いずれにしても、注染の技術の特性を生かしたデザインでありながらも、これまでのてぬぐいにはなかったデザインが特徴になってます。


あと、こちらは併設されていたスペースに展示されていた、学生さんがデザインしたもの。
外国人留学生も混じっていて、当然、日本人の感覚じゃないから、もはやてぬぐいのデザインの枠を超えちゃってるすごさがあります☆

にじゆら×チーム手わざもん

にじゆら×チーム手わざもん


こちらは、注染の技術の紹介。
これがあってこそ、です!

にじゆら×チーム手わざもん






注染てぬぐい にじゆら
大阪市北区中崎西4-1-7 グリーンシティ104
tel. 06-7492-1436
12:00-19:00
火休
HP http://nijiyura.jp

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国際貢献について知ったり考えたりするキッカケになる「中崎町フリーマーケット」に行ってきました☆
関西NGO協議会が主催して、国際協力に関心を持ってもらうために世界に触れるイベントをいろいろとやっているらしいのですが、その活動の広報の一端を、僕の仲よしのカノくんが担っています。

ちなみにカノくんはたくさんブログを運営されているので、なにを紹介していいのやら迷うんですが、代表的なのはこちら。梅田に寄り添うキタのダウンタウン中崎町をこよなく愛するクリエイターさんです。

「中崎町流行通信」


さて、このイベント。

貧困やら環境破壊といった世界をとりまく現状をメディアを通じて知ることはあっても、じゃそのためになにができるの?なにをしたらいいの?ってことになると、よくわからん!って人は多いと思います。

で、そういう人たちと、実際にいろいろと活動されている人たちが気軽に出会える場があればいいのに、ってことから、話がはじまったみたいです。

ようするに、気軽にいっちょかみしてみよ!ってことで、Let'sいっちょカマーキャンペーン。キャラクターの「いっちょカマー」クンがかわいいです☆

詳しくは、ブログ「Let'sいっちょカマーキャンペーンblog」を。


で、その一環で、ちょうどバレンタインデーの日の2/14(日)に中崎町にあるECCコンピュータ専門学校1号館の1階ロビーで、フリーマーケットが開催されたのでした。

行ってみると、大盛況☆

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット


会場には、どう考えても詰め込みすぎやろ!ってほどに出店者が店を出しておられてですな、なんでも当初は20店程度を予定していたところを出店希望がたくさん集まりすぎて、30店舗になったんだそうです。

フリマに出す品々の規制は特になかったようなのですが、どの出品者もコンセプトを理解されているというか、自然とそういう人たちが集まってきたようで、手づくりのモノや、フェアトレードで取引されているさまざまな国からのモノ、自然食品など、「!」と「?」がスローにブレンドされた、いいかんじの場になっていたように思います。

個人的には、キャンペーンをサポートしていカノくんの、出店者集めと来場者への告知など、情報のアウトプットのやりかたが興味深かったんですが、同業者同士の専門的な話にとめどなく流れていくので、ここではスルー(笑) でも、ある目的を持った人たちがゆる〜く集まれる場をつくるノウハウを、彼は、自らが楽しみながら、たーくさん蓄積しているようです。日ごろの活動の積み重ねの賜物ですな。

これは、webカメラ+ustreamを使って、生中継中の図。

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット



それはともかくとして、出店されていたモノで目についたものを列挙していきますとですな…、

真っ先に目についたのが、使用済みの切手を集めていた日本キリスト教海外医療協力会のお店。使用済みの切ってなんか集めてどーすんの?と思って、お聞きすると、コレクターさんに売るんだそうです。で、その収益を使って、途上国の現地保健医療を支えるんだとか。ゼロから無を生み出してるところが、すごい逆転の発想です☆

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット


フェアトレードで取引されたコーヒーの飲み比べなんてのもありました。ペルー、グゥアテマラ、東ティモールのコーヒーを試飲して、どれか気に入ったものをカップになみなみと注いでもらって150円。

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット


その他、タイのスラムでつくられたビーズのアクセサリー、自家製フランスパン、ボリビアの織物、カンボジアの雑貨などなど…、家の押し入れから要らんものを持ってきました〜、ってフリマとはひと味違った、見てるだけでも楽しいフリマでした〜。フリマ専門の業者も混じってないみたいだし。
その意味では、大盛況なんだけれども、商売っ気はそれほど見えなくて、なんか、健康的な空気が支配していたように思います。

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット



で、フリマ会場ではこれ以外にもいろいろとイベントが催されてまして、中崎町のほっこりスポットをガイド付きで巡る「中崎町スローウォーク」、写真展「こどもを通してみる世界」とビデオ上映などなど。

それとですな、手話エンターテイメント発信ネットワークのoioiさんたちによる「バレンタインライブ」が行なわれました。
oioiさんといえば、昨年12月、中崎町の精美小学校跡で開催された「中崎町キャンドルナイト+中崎町なつかし展」で個人的にもっとも衝撃を受けた、手話の振り付けで歌を歌ったり演劇をしたりする集団です。で、手話の振り付けによる歌がね、これがまた、超カッコいいのですよ☆

そんときの模様は、こちら。

「マヨくんが案内する『中崎町なつかし展』」


そういえば、こんときはマヨくんに案内役としてこのブログに登場してもらったのでした。今回もマヨくんは来ていたのだけれども、今回はマヨくんじゃなくて、普通のカッコをしてました…。残念☆

えーっと、マヨくんはともかくとして、oioiさんたちのグループによるライブと演劇なのでした。今回はバレンタインデーにちなんだ恋愛ものの劇と、歌。
む〜、やっぱり超カッコいいです。
歌の振り付けというのは、そもそもが歌詞に沿ったものになることが多いから、その意味で、手話というのは、歌の振り付けにはもってこいで、手話云々じゃなくて、普通にカッコいいです。しかも、手話ということで、より歌詞に即したフリになってるので、ダイレクトに伝わるものがあって、とーっても優れたものになってるんですよ。

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット

Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット


ライブのあと、oioiさんたちと少し話して、仲よくなっちゃいました。
もうね、しばらくは追っかけをしたいくらいです。

ということで、追っかけをすることにしました(笑)

oioiさんたちの次のライブは、
3月14日(日)14:30〜16:30
森ノ宮にある大阪市立中央青年センター第2ホールで行なわれます。
料金300円、定員80名の早いもん勝ちです。
予約は、ブログを見て、申し込んでください☆
oioiさんたちのブログ

http://yaplog.jp/oioiblog/




そうそう、最後になってしまったけれども、Let'sいっちょカマーキャンペーンは今後も続いていくようで、これから先もフリーマーケットやその他いろいろとイベントが計画されているみたいです。またこのブログでもフォローしていこうかと思っています。



p.s.

と、ここまで書いて、昼間、用事でチャリを走らせていたら、その帰りに、中崎町のとある小道で、カノくんとバッタリ遭遇☆
そのままコーヒータイムと相成ったのですが、カノくんに連れていってもらったのが、中崎町のおされカフェ『太陽の塔』の2号店?(笑)

まあ、いわゆる僕のキライなおされカフェなのだけれども(笑)、ここは、僕が大好きだった今はなきアメ村の「ハレ・ハレ・オーガニック・カフェ」に雰囲気がメチャクチャ似ていて、一発で気に入ってしまったのでした。カノくん、お世話になりました。サンキュー☆

このお店のことは後日また、たっぷりと。

太陽の塔






Let'sいっちょカマーキャンペーン 中崎町フリーマーケット
会場:ECCコンピュータ専門学校1号館1階ロビー
大阪市北区中崎西2-3-25
日時:2/14(日)10:00-18:00
入場無料
HP http://icchocomer.blogspot.com/

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大阪が生んだ染めの技術「注染」を今に伝える「注染てぬぐい にじゆら」さんを訪ねる
北区では区役所が中心となって区内の伝統文化の継承にかんするプロジェクトを進めているらしいのですが、その一環として、区役所職員有志、学識経験者、職人、市民の有志による研究会、「職人研」というのがあります。

「北区の伝統文化活用方策研究会」なるお役所らしい堅苦しい正式名称がついていますが、要は、北区に今も残る職人さんの技や心意気を次代に伝えたり、職人さんが生き生きとしているまちのありかたを探ったりする会です。

職人研の活動については、こちらが参考になるかと。

http://www.city.osaka.lg.jp/kita/category/16-5-0-0-0.html


で、昨年末に、開催された『第2回 北区の伝統文化と職人さん展「ものづくりと手仕事を中心とした展示会」』を訪れた折りに、職人研の存在を知り、僕もソッコーで入れていただいたのでした。

そんときの展示会を紹介したエントリーは、こちら。

北区にはこんなにも素敵な手仕事があった!第2回 北区の伝統文化と職人さん展「ものづくりと手仕事を中心とした展示会」

北区自慢の箏の糸締め名人の仕事を見てきました☆



そして今回、今年初の開催があったので、僕も早速参加してきたのでした。

一発目は、中崎西にある、手ぬぐい屋さん「注染てぬぐい にじゆら」さんの取材です。

にじゆらさんのHPはこちら。

http://nijiyura.jp


てぬぐい工房 にじゆら

てぬぐい工房 にじゆら



明治の半ばに大阪で発明された「注染」という技術を使って手ぬぐいをつくっておられるところです。

タオルに押されて手ぬぐいそのものがもはや伝統工芸の部類に入るような気がしないでもないですが、それに加えてさらに注染という技術を今に伝えているのが、にじゆらさんの特色です。

そもそもですが、手ぬぐいというのは、もっと見直されてもいいはず!と、思いますな。
僕、旅をしていたころは、手ぬぐいが重宝してました。タオルの質感も大好きですが、たとえば海でばしゃばしゃ遊んだりしたとき、タオルだと目に砂が入り込んでエラいことになるんですが、手ぬぐいだとそんなことはなくて、砂まみれの身体を拭いても、水分だけ吸収して、砂は払えばさっと落ちてくれます。

それに、速乾性があるので、スコールに出会ったときに頭に被せておくと、スコールが去って強烈な日射しがやって来るとともに、頭ごと手ぬぐいがすぐに乾いてくれます。

まあ、こんなことは、日本国内では役に立ちませんが(笑)

あと、柔らかいので、小物を包んだりするのにもピッタリです。まあ、もともとが包むためのものではないので形状的に難がある場合もありますが、風呂敷ほど大げさではなく、タオルは分厚いので、なかなか重宝します。なにかをプレゼントするときのラッピングに手ぬぐいを使って演出するなんてことも、たまにはやります。

もちろん、文字通り、手を拭うために使うのもアリですが(ちなみに、本来的には、手ぬぐいは頭に被るもので、手を拭うのはじつは「前掛け」のはずですが、どの時点で、手ぬぐいが手を拭うためのものになったんかは、僕、知りません。誰か教えてください!)、使いかたはいろいろあると思います。スカーフにもできるし、敷物にもできるし…。

さて、手ぬぐいについて書いている場合ではないのでした。
注染という、染めの技術について書きたいのでした。


注染と書いて、「chusen」と読みます。

型染の一種で、その名のとおり、染料を注いで染める技法です。

技法を詳しく説明します。もちろん、受け売りですよ!(笑)

1)
生地を糊付け台の上に敷き、木枠をかぶせて、柄をくり抜いた型紙を固定します。その上から、防染糊を木ヘラでムラが出ないように伸ばしていきます。型紙のくり抜いたところに糊が乗りますから、そこには染料が染み込まない、ということになります。マスキングの要領ですね。
最初のマスキングが終わると、木枠と型紙を上げて、残りの生地をおなじ長さだけ折り返し、再び木枠と型を装着して、防染糊をすりつけていきます。
ところで生地の長さは、1反の2倍、つまり1疋で、木枠と型紙は手ぬぐい1枚分の長さですから、この作業が、1疋分で25回。つまり、手ぬぐい25枚分をじゃばら状に折り畳んでいって、一度に行ないます。

これが店内に飾ってあった型です。

てぬぐい工房 にじゆら


そしてこれが、これまた店内に飾ってあった糊付作業の様子を写していた写真です。

てぬぐい工房 にじゆら



2)
折り重なった状態の布を染め台に置き、必要のない部分に染料が流れ出さないように、糊で土手をつくります。で、そのなかに、ドビンと呼ばれるじょうろで染料を注いでいきます。布を染料に浸すのではなく、注ぐので、「注染」という名称になっているわけです。
糊で土手をつくってそこに染料を注ぐために、1枚の布の部分部分で染め分けができるのが大きな特徴ですな。ドビンは、鉢の水やりほどの大きなものからスポイドのような小さなものまであって、かなり細かな染め分けができるようです。

これなどは、染め分けをふんだんに行なった、注染の特徴が生かされている好例です。

てぬぐい工房 にじゆら


注いだ染料は、染台に設置されている減圧タンクで吸引します。下からポンプで吸引することで、生地の目をつぶすことなく染め上げることができ、生地の柔らかな肌触りを保つこともできます。
最初の注染が終わると、次は生地を引っくり返して、裏からも注染を行ないます。これで、裏表なく染め上げられるというわけ。

今の手ぬぐいの主流はプリントですが、プリントだと、表地だけに柄があって、裏にはなにもないです。これは、プリントが生地の上に柄をコーティングしているからですが、注染は生地の糸そのものを染めるので、表と裏でおなじ柄のおなじ色が表現でき、ここがプリントとの大きな差となってます。

3)
染めが終わると、洗いですね。染め上げた布を流水に浸し、防染糊と余分な染料を洗い流します。移染しないように素早く洗い流すのがコツだそうです。

4)
洗いが終わると、脱水して乾燥。その後、手ぬぐいのサイズに切り分けて、完成です☆


1反の2倍、つまり1疋、手ぬぐいにして25枚分を一度につくるので、合理化された手作業というか、準大量生産みたいなところがあって、このあたりが、大阪の発明らしいというか、大阪人気質を感じさせますな。

これは切り分けずに、反物の状態でお店に置いておいて、好きなサイズにカットできるようになっているものです。

てぬぐい工房 にじゆら


もっとも、職人技に頼るところも多く、技術の習得には、かなりの年月を要するとのこと。
これ以上詳しく書くと膨大なテキスト量になってしまうので割愛しますが、2枚の型紙を使って図案を重ねたり、一度染めたものを部分的に色抜きしたり、グラデーションをかけたり、いろいろと応用編があるのです。もちろん、基本的な技術の習得だけでも大変なのは言うまでもなく。


にじゆらさんは、もともとは堺に工場を持ち、そちらで受注生産をされていた会社です。
それが今、中崎にブランドショップを構え、直営をされているのには、わけがあります。
この、注染の技術を残したい、もっともっと広めたい、という思いから、ショップを構え、技術の詳しい説明を行ない、この技術ならではの表現を楽しんでもらうことを、旨とされています。
ですから、新しい作家さんとのコラボレーションも積極的に行なっているし、海外にもアピールされています。

これはイギリス人のデザイナーがデザインした柄です。

てぬぐい工房 にじゆら


お店に行くと、たくさんの商品があるのはもちろんのこと、注染のことをたーくさん説明していただけます。場合によっては、堺の工場を見学もさせてくれます。

いわゆる「用の美」ということになるのだと思うのですが、注染は、技術とデザインがわかちがたく結びついているところが、僕の心をくすぐりましたわ。職人技の技術があってこそ可能なデザイン、が、このお店では堪能できます。

この柄は、通常、花の部分に色が入るものですが、花を白抜きにしてバックを染め、そこにグラデーションをつけることで、技術の高さをデザインに生かしている好例です。

てぬぐい工房 にじゆら




いやー、それにしても、今回は、いいもん見させていただきました。職人研に入れていただいてよかったです、マジで! 次回も楽しみです☆






注染てぬぐい にじゆら
大阪市北区中崎西4-1-7 グリーンシティ104
tel. 06-7492-1436
12:00-19:00
火休
HP http://nijiyura.jp

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マヨくんが案内する「中崎町なつかし展」
昨日のエントリーの続き。
昨日のは、こちら。

「手づくり感+エコがちゃんとちゃんと伝わる中崎町のキャンドルナイト(キャンドル画像13枚付き)」

半日後に次のエントリーをアップすると言ったけれども、キーボードを動かしてるエネループ4本がバッテリー切れとなり、予備エネループが充電できてなくてキーボードがうんともすんとも言わず…、と、アホウな自体に見舞われてしまってですな、結局12日アップのエントリーとなったのでした。

さらに、西梅田キャンドルナイトはまたまた順延となって、12/15(火)で仕切り直し。あぁ、またアップ予定のスケジュールを組み直さなくては…。いろんなもんに振りまわされてると思わないでもない今日このごろ。



こんなんやってますよ!と、北区の商店会全体で構成されている会のトップの奥さんにバッタリお会いしたときにお知らせしておいたところ、買いものついでに立ち寄られて、そこでまたバッタリ。

ロウソクを入れてる器がバラバラなところにすごく手づくり感が出てて、素敵なイベントやね〜。これは夢があって、いいわぁ。久しぶりに感動した!

と、おっしゃってました。僕が昨日のエントリーで長々と書いたことが、たった2、3行で言い表されてしまってますがな(笑)

さて、キャンドルナイトも素敵でしたが、メイン会場の済美小学校跡では、講堂を使って、「中崎町なつかし展」なるイベントも開催されていて、そっちも負けず劣らずによかったです、はい。

今でも懐かしさ満載の中崎町のさらに懐かしいところを展示するというわけでもないですが、古い写真がたくさん展示されていたり(僕も今、某地域の古い写真を仕事で集めているのですが、思っていた以上に残っていないもんです)、お子らやECCの生徒さんの手づくりアート、キャンドルナイトの手づくりポスター…、いろいろ展示されていて、わりとじっくりと見入ってしまいました。

そこで発見したのが、マヨくん!
夏の盆踊り済美カーニバルで、マヨネーズのくせに汗をびっしょりと滴らせていたマヨくんがですな、いるではないですか!(笑)
半年ぶりの邂逅です☆

そんときのエントリーは、こっちね。

「済美カーニバルで北区の盆踊りの幕が開き、東大寺二月堂で関西の盆踊りは踊りじまいする」


キミは、いつもそんな格好をしているのかい? 僕がキミを見るのは2回目だが、前回も今回もマヨネーズ姿だ。今度、海老フライを持ってくるから、ぜひ…、

などと、アホウなことを言っていたら、

イベントのときだけです!

と、至極真っ当な否定をされ(笑)


ま、よろし。
せっかくなので、展示物の説明をしてもらったのでした。


「中崎町のむかしの風景です。僕は、このY字路が好きです☆」
中崎町キャンドルナイト


僕は、この写真を、中崎町に市電が走っていたのか!と、へーっと思いながら見てました。



「中崎町キャンドルナイト」のポスターコンテストを行なったんですが、僕が気に入ってるのは、このポスターです」



「この、お姫さまが真ん中にいるの、いいですよねぇ」
中崎町キャンドルナイト


「お弁当作品。どれが好きかなぁ…、あ、僕はこっちのほうが…」
(結局、どれが好きなのかを決めることなく、次のコーナーへ去ってしまったマヨくん…。おい!)
中崎町キャンドルナイト


「これがカッコいいです☆ 僕、ゲーム・クリエイター志望だし、こういうのに惹かれます〜」









ほいで、気がつくと、マヨくんは蜜蝋を使ったキャンドルづくりとキャンドルホルダーづくりのワークショップコーナーで、お子らにつくりかたを説明するという重要任務に戻っていったのでした。ありがと、マヨくん☆

「これからも中崎町を愛してください!」
了解☆

中崎町キャンドルナイト



「紙芝居も見ていってください!」
了解☆

中崎町キャンドルナイト





そして最後、中崎町キャンドルナイトも終わろうかという夜の8時。
紹介はできなかったけれども、歌やらお笑いやらのステージが繰り広げられていた舞台では、最後の大円団、みんなで歌おう!でフィナーレを迎えたのでした。

イベント全体を通して感じたことはいろいろあって、それは昨日と今日とでいくつか書いてきたけれども、このフィナーレに居合わせていて一番感じたことは、老若男女関係なく、みーんなで楽しめるイベントになってるってことですね。

「イマジン」を歌い、「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌い、「見上げてごらん夜空」を歌い、老いも若いも、身体の不自由な人も元気な人も、なんら垣根なく、みんなが楽しめるイベントになっていた、ということですわ。

手話をしながら歌っていた婦女子さんたちがね、超かっこよかった!
手話が、それだけで歌の振り付けになってるんですよね!
手話は話し言葉をある程度ビジュアル化したものだから、もちろん、振り付けになるんだろうけれども、でも、実際に振り付けにしてしまうと、もんのすごくマッチして、かつ、カッコいいですな☆

もうね、この婦女子さんたちの手話振り付けに、心から感動しましたわ!

中崎町キャンドルナイト

中崎町キャンドルナイト



素敵な夜でした☆
地域が団結してなにかをやるって、こういうことだよな。






手づくり感+エコがちゃんとちゃんと伝わる中崎町のキャンドルナイト(キャンドル画像13枚付き)
12月10日(木)。
この日は、恒例の西梅田のキャンドルナイトに加えて、今回より初参加の中崎町でもキャンドルナイトが開催される日なのでした。

ただ、ちょうど1週間前の12月3日、茶屋町のキャンドルライトが雨で1日順延したように、西梅田も中崎町も、当日夜の天候に悩まされる日となったのでした。

あ、1日順延になった茶屋町のキャンドルナイトのエントリーは、こちら。

「1,000,000人のキャンドルナイト@茶屋町(キャンドル画像20枚付き)」


西梅田は、午前中早々に翌日に順延することを決定。
西からやってくる雨は、来るときは大体1週間サイクルでやって来るし、天気予報では夜は雨との予報がバッチリ出ていたので、これは賢明な決断ですな。主催者サイドも早くから切り替えることができます。

さて、中崎町。
中崎町は、順延の決定がなかなか広報されず(というか、サイトには雨天の場合に順延するのか中止にするのか決行するのか、どういう選択肢が用意されているのかが広報されておらず…)、どこで確認したらいいのかな〜、と、悩んだ末に、仲よしの「中崎町流行通信」ブログのカノくんが広報の一端を担っていることを思い出し、さっそくピッポッパと電話したのでした(ま、ピッポッパじゃなくて、携帯だけど)。

で、その電話から話は脱線して、おたがいのブログ論やら仕事論やらを山と語り合う昼飯ミーティングにまでコトは進んでいくのですが、それはさておき、当日決行!の知らせを聞いたのでした。

ブログ掲載予定に組み込んであるから、決行してくれないと困るんですよね、個人的には(笑)

そんなわけで、行ってきました!中崎町は済美小学校跡のメイン会場へ!

行くまえから、薄々予感はしていたんですよ。
手づくり大好きの中崎町だし、あの、レトロ感満載の済美小学校跡がメイン会場だし、これは、茶屋町のそれとは違った、かーなり違った雰囲気のものになることを。

行ってみると、心配された雨もなんとかギリギリセーフってかんじで、むしろ、気温が下がらずにとーっても過ごしやすい時間となってしまってました。


震えも忘れてキャンドルの灯りに没頭するのも悪くないけど、ゆったりとしたキャンドルの灯りを眺めながらゆったりとした気候のなか、ゆったりとした気分に浸れる、とーっても、いい時間となったのでした。

あのね、中崎町のキャンドルライトは、茶屋町や西梅田のそれのように、キャンドルライトを組み合わせてなにかのオブジェをつくったり、キャンドルライト以外のものを持ってきてコラボさせてみたり、というわけでは全然なくて、シンプルにシンプルに、瓶やペットボトルでつくった器のなかにキャンドルを入れて並べていくだけという、素朴なものでした。

そして、それらの瓶が、大きさもかたちもバラバラで、そのバラバラさ加減が手づくりの味以上に、とーってもとーってもいい味を醸し出していました。

前田クラフトの社長さんが苦心してグラウンドいっぱいにハートのかたちに並べたキャンドルライトさえ、そのシンプルさが、心に残りましたです。

お金がたくさんかかっていそうな茶屋町や西梅田の悪口を言うつもりは全然なくて、あれはあれで素敵だし、たくさんの人の心をつかんでいると思うのですが、それとは違った、ある意味、対極の方法論で、キャンドルナイトを演出していく中崎町のやりかたは、僕は、好きです。

この素朴さこそが中崎町にマッチしているし、身の丈に合っているかんじもすごく伝わるし、じんわりと湧き上がってくる感動がありましたですね。

主催者にお聞きすると、真剣に動いてくれる人だけを集めて、精一杯汗をかいて、極力お金を使わず、もうひとつの柱であるエコをキチンと表現して(ペットボトルは、資源リサイクル会社がタダで回収に来てくれるよう話をつけたり)、シンプルの裏に隠された、お金ではない、汗と知恵と情熱がいーっぱい詰まった、ぎっしりと実の詰まった、そういう思いがちゃんと伝わってくる夜になったと思います。

時間の都合でメイン会場の済美小学校跡にしか行けなかったですが、こんなにもいい時間を過ごしたのは、1シーズンに何度もあることではないな、と、素直に思ったものでした。

カノくんは、心地いい風が吹いている場所で仕事しているのだな、羨ましいな、とも思ったことも、まあ、正直に書いておこう(笑)





中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10
中崎町キャンドルナイト 2009.12.10




ほいでですな、じつは中崎町のキャンドルナイトにかかるイベントは、じつはこれだけじゃなくて、講堂のなかででも、素敵なことがたくさん行なわれていたのでした。

それについては、半日後にエントリーします〜。今日はもう、限界☆
次エントリー、マヨくんが大活躍の巻です(笑)



第1回中崎町キャンドルナイト(済美小学校 跡)
大阪市北区中崎西1-6-18

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